BOOKED |
名波がアウトで出すパス!のような本を紹介 |
※ガキんちょの頃から“読書感想文”が、大の苦手だった私。
・・・つまり、最初から無理があるこのページへ、ようこそ^^
「オシムの言葉」 木村元彦 集英社 |
「お前は悔いなく人生を走っているか?」 映画「シックスセンス」で、最後に謎が解けますが、 この本の冒頭、 その100万倍のインパクトを持つ“謎”が提示されます。 そして謎が氷解するシーンで、打ちのめされます。 ・・・深い深い愛情によって。 こういう凄い本を紹介する“言葉”を持ち合わせていないのが 残念で仕方 ありません。 役不足っ! もう、とにかく読んでください、としか言いようがありません。 タイトルから連想するような、「オシム名言集」ではありません。 ノンフィクションでありながら、優れた小説の要素もあり、最強の「無人島本」です。 助演賞は、断然佐藤勇人です。ある意味、佐藤勇人の成長物語でもあります^^ 勇人とベッカムのエピソードも素敵です。 そーか、あの時サビチェビッチとプロシネツキだけがねぇ・・・ そーか、あのカタリンスキーがねぇ・・・ |
次回、紹介するつもりのBOOKS・・・
スーパーおもろい! | 読み比べると浮かび上がるナカータの光と影 |
「6月の軌跡」 増島みどり 文藝春秋 | 「山本昌邦備忘録」 山本昌邦 講談社 | |||||
フランス98 代表選手、スタッフ39人の証言集 こいつぁーいい本だぁーっ!! 文庫になっていたので再読。にもかかわらず泣けた。 ちゅーか、前よりきました。もう、そこらじゅうでぐっと胸つまりっぱなし。(年のせいか?)そうそう。 特に北沢の「代表は違うね」 からのくだりはたまりません。彼の人間性がこの一節に集約されてます。ホントいいやつだなぁ、キーちゃんは。 ここにたどり着く前のジョホールバルでのイラン戦。 延長を前に、選手、スタッフ全員で円陣を組んだ。 憶えてる?最後に栄養士の女性も呼ばれその輪に加わった。思い出すだけでも泣きそうです。彼女の証言ももちろん収録されている。 著者は井原と同級生 だから、代表キャプテンとはタメグチです^^ 数あるインタビュー集の中でも、本書は最高傑作です。 代表サポは必読じゃ! |
トルシエとは何者だったのか? こいつぁーいい本だぁーっ 前代表監督トルシエとの4年間の珍道中話でもある。 こんなオオバカヤローの下でよく耐えたものだ。 おしんか?山水館のカヨか?って誰もしらねぇか。 トルシエのご乱心がなければ、 ワールドユース決勝のスペイン戦も、どーなっていたかわからなかったぞ。 そのエピソード読むと腹立つぞー、あのアホアホ殿下に。・・・ブラッターとタイ張るな。 しかし、返す刀で・・・意味、逆か? やまもっさん、トルシエの素晴らしさもちゃんと書いている。喜怒哀楽の深さ、人間としての幅の大きさ、緊張感あふれる試合前のミーティングの雰囲気作りの見事さ!とかね。 また、フィリップ殿下の500ページあるはずだった教則本が実は・・・とか、ギリギリ追い詰められたときに出す必殺技とはなにか?などなど笑える話も満載です。 |
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「サッカー大好き」 泉 優二 岩波J新書
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「球の仕業」 日比野克彦 淡交社
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バイク野郎もサッカー小僧だった?! こいつぁーいい本だぁー!! サッカーってなんだ? ・・・恋愛と同じもの。 うまい、下手なんて関係ないし、年齢でおもしろさが変わってくる。 オトナは間違っているからもっと自由に前を向いて。 ・・・だからサッカー(恋愛)はやめられない。 エー、これは本書の見出しを適当につないだものです。 どうよ、これだけでもおもしろそうでしょ。サッカーにかぎらず、ガキんちょに教える立場の人は必読じゃ! 続編というか大人版ともいえる 「少年サッカーからW杯まで」もいいよ。こちらは オビのキャッチがかっこいい。いわく・・・ サッカーの本質は運動能力の劣ったプレーヤーに宿る どうだ、まいったか?ギブ、ギブ |
渋い赤のロングコートだった彼 |
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「木曜日のボール」 近藤篤 NHK出版 | |||
ボールをめぐる70の写真と55のお話 もちろん、55のお話もいいのですが・・・ この本の白眉は70の写真のほうです。 まったく、ジダン級のファンタジスタです。 表紙がすべてを物語る 表紙でカメラ目線で愛嬌ふりまいてるガキんちょもいいんですが、ピントがあってるのはそのうしろでストリートサッカーに夢中になっている連中のほうです。 サッカー小僧なら誰でもその場にいたら「おーい、オレも入れてくれーっ」と駆け出したくなるような写真です。 サッカーが好きで好きでしょうがない人たちの、最高のひとときを見事に切り取っています。 そんな写真のテンコ盛り本。 私、2冊買って、1冊は切り抜きまくってズタズタです。 同じ本を2冊買うなんて、買ったのを忘れててまた買ってしまった、というボケ以外の理由では初めての経験でした。 |
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「オウン・ゴール」 フィル・アンドリュース 角川文庫 | |
ヘボ探偵、プレミアを往く えーと、小説です。 主人公の地元チーム“シティ”が、UEFAカップでアヤックスと対戦します。 アウェーのその試合を、素敵な女性と彼女の家でテレビ観戦します。 0−2とされたロスタイム、シティのゴールが決まります! ふたりは「やったーーーっ!」と、ソファから立ち上がり抱き合います。 そして、彼女は彼を見つめ、そっといいます。 「アウェー・ゴールは2倍よ・・・」 主人公、しみじみ考えます・・・ ・・・女性がブラウスのボタンを外してくれと催促する文句としては、 これまで聞いた中でいちばんわかりやすかった・・・と。 コラーッ、エロ小説か! よりによって、そんなとこ紹介しなくても・・・(笑) ちなみに彼女の名前は“キャロル・キング” こういったところに、著者のセンスの良さが忍ばれます。 |
「ナノ・フットボールの時代」 サイモン・クーパー | 「スローフット」 西部謙司 双葉社 | |||
日本人を見よ、負けても拍手している
こいつぁーーいいー本だぁーー! いきなりクイズを2発。 問1:テーブルクロス・シャツの男たちとはどこのチーム? 問2:薬物で興奮したオーケストラの指揮者とは誰か? サイモン・クーパーはこういう比喩がうまい! 他にも、鼻をつまんで「アロー、アウ・アー・ユー?」と言えば、ベッカムに早変わりとか、02でカメルーンの監督だったシェファーがブンデスリーガの2部時代にある選手から 「監督、あんたはキオスクだって切り盛りできない!」 と言われたとか、おもしろ話のてんこ盛りだ。 でもさ、こんな気の効いたこと言えるJ2の選手、想像できる?J1でもいいけどさ。文化の違いっちゃーそれまでだけど。 で、ウガンダ生まれのコスモポリタン、 あの雨の宮城で日本人サポーターを見て泣いたというクーパーの日本人像は?興味ある?じゃ、印象的な一節を 「情熱があり、誠実があり、自由な表現があっても・・・卑劣なものはない」 そーか、たしかに。凶悪なツラしたやつはいないね、 今のところは。 ところで、クイズの答えは・・・本買えば(笑) このサイトのどこかに書いときます。見つけてちょーだい。 |
美しいサッカー、勝つサッカー、どちらがお好み? こいつぁーいい本だぁーーっ!! 「ルバンスキーをけずったら、 ジョージ・ベストの足、へし折るぞ」 マンUとの対戦を前に、 ルバンスキーのチームの監督が、他の選手全員に英語で暗記させたセリフなんだと。 つまり、「オレっちのエースに怪我させたら、オメーらのエース、ただおかねぇぞ、テメこのやろー!」 ・・・って感じかな。 キャー! 私の2大アイドルのあいだに、こんな事があったなんて。 こういうお話に出会うのが読書の醍醐味ですね。 ポーランド人たちが、必死こいて覚えたであろう英語の原文が知りたいす。 もうひとつおもしろかったのは・・・・・・ なにかの記念で試合前に、ヨハン・クライフに花束を渡そうとした女性が、間違って相手チームのG.Mに渡してしまった。 しかもそのG.Mが、あのハンス・オフトだったっちゅーのがなんとも大笑いでしょ。 クライフとオフト間違えるか、フツー。 でも、どーやらこのエピソード、オランダ人の特性をよく表しているらしい・・・ うーん、おもろい! 後は、買って読んでね。 |
「奇跡のトレーニング」 小山裕史 講談社 |
どうしてボールを蹴ると足が痛いの? いきなりですが、目を閉じて、運動会のかけっこを思い浮かべてください。 位置について、ヨーイ・・・さて、あなたはどんな格好をしていますか? だいたいの人が、左上の絵のような格好をするでしょう。 ところがぎっちょん、この伝統的な「位置について」「ヨーイ」の構えが様々な障害を作ってきたとしたら・・・コワイですね、コワイですね。 著者は言います。 「このヨーイの構えから、一歩目となる後ろ足をスピーディーに反射的に前に出すという動作は無理なのです」 あれあれ、運動会の定番のポーズの全否定です。ではどーするのか? 簡単です。真ん中の絵のように、 足はそのままで、後ろに引いていた右肩と右腕を前に出すのです。 「胸の入れ替え」というそうです。腕は脱力してぶらりとさせ、前を見ないで頭を下げます。そして「ドン!」ときたら、足をけるのではなく、前方へ重心を移動させるイメージでスタートをきるのです。一度、お試しあれ。目からウロコです。 このスタートが、末績慎吾に直結してるとすれば、説得力あるでしょ。 イチローや、杉山愛ちゃんなんかも著者の門下生だそうです。 サイドキックは体に悪い! さて、サッカー小僧にとって、マジかよ?という箇所もあります。 一番上の絵を、正面から見ると、3番目の絵のようになります。 おっと、これはおなじみ、サイドキックを蹴る前の格好そのものです。 ということはつまり、走リ出すだけでも、この動作には無理があるのに、それにボールを蹴るというストレスがプラスされれば・・・ サッカー選手特有の「鼠径部ヘルニア」(恥骨結合炎)や、ヒザや足首の靭帯損傷、捻挫などの原因に、どーやらサイドキックが大きくかかわっているらしいのです。 ある外国人プレーヤーは、こう言っています。 「自分達も子供のころ、サイドキックが基本だと教わった。しかし、これをやっていると身体が動かなくなる。足も腰も痛くなる。感のいいヤツは考えるね。別のことを。でも言いたくないんだけど、日本人はサイドキックが好きだね」 うーん、今さらそー言われてもなぁ。 サイドなんて何万回やったと思ってるんだー!! というわけで、様々な示唆にとんだ面白本です。 やや神がかった?物言いが、気持ち悪っ!な部分もありますが、 耐えられないほどではありません。 一読に値するってやつです。 |
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えー、文庫の表紙が気に入ったので、 そのまま乗っけちゃいました^^ こりゃ、実物大だな。 サッカー好きの似鳥ちゃんが言います・・・ 「ほんの一瞬だよ。 一緒のチームでプレーできる時間。 あっという間に終わっちゃうよ」 ホントだよ。 高校生よ、サッカーをしろっ! ついでに、恋もしろっ! えーと、 主人公の木島は控えのキーパーです。 レギュラーの本間さんのモデルは・・・ ・・・ヨシカツです(笑) 少なくても、楢崎じゃないことは確かです。 ウゼェんだ、この本間さんが^^ 熱いうえに、“できない”ってことがわからない人なもんだから・・・ この素晴らしい小説の中で、“サッカー”はあくまでサシミのツマです。 でも、このサシミのツマが美味です。 自分がヘタれなキーパーであることを自覚する木島が、初先発を前に自分に言い聞かせます 「ポジショニングとコーチングだ」と。 これだけでも、佐藤多佳子、わかってるな、です。 ちなみに、ワタシも本間さんのように、 ウゼェ先輩だったことを白状しときます^^ |